初めての高山病 2026-03-29

 

今回の旅は、南米を旅している東京店チームと合流し、Hyperlite Mountain Gearの縫製工場、そしてハイク、釣りと盛沢山のロードトリップ。

メキシコへ。

関西空港から成田空港、そしてヒューストンを経由してグアダラハラ、そしてメキシコシティへ。乗り継ぎを繰り返して、ようやく辿り着く。

移動だけで、すでにひとつの旅だった。

チャッピーに乗り換えゲートや空港でおすすめご飯など会話も楽しめた。

会話時間35時間超えるとチャッピーも自分の性格を理解し始めてた笑

メキシコ入りしてまずは空港でタコスを流し込む。

メキシコ空港に20時に到着、現地でみんなと合流した後、タコスの食べ歩き。

 

今回の旅の目的は本場タコスの味研究ではない、

目的はHyperlite Mountain Gearの縫製工場。

仕事でひとつ立ち寄る場所があった。

普段店で扱っているギアが、実際にどう作られているのか。

実際伺うと、相当車を走らせ何もないところにポツンとひとつ工場が。

その工場ではその付近に住む人たちがミシンを踏んでいる。

縫製技術を教え、教育し現地の雇用を作り、ものづくりをしている。
表には見えない手仕事や工程を見る時間は、思っていたよりも壮大なプロジェクト。

プロダクトがただかっこいいだけでなく、その裏のストーリーもカッコよくてブランドがさらに好きになった時間。工場長とも長く話ができ、よりHMG愛が高まった。

旅と仕事の境界は、意外と曖昧なのかもしれない。

工場見学が楽しくてあっという間に過ぎてしまった。

La Malinche Hiking (ラ マリンチェ ハイキング)

その後、山へ向かう。標高をどんどん上げていく。

まず向かったのは、ラ・マリンチェ。

小さな村で食材を買い、そのまま登山口へ向かう。

登山口に着いたのは夕方だった。

登山口へ到着

着いてすぐ、メキシコの警察に声をかけられた。

「どこで寝るんだ?今夜は寒くなるぞ。暖かくして寝ろよ」

そんなことを言われるとは思っていなかった。

なんてやさしいんだろう。メキシコシティの街中で働く警官とはまた違ってチルな感じがしてて、会話がはずんだ。

この登山口にはキャンプサイトがある。焚き火もできるスペースもあり、開放的なスペースだ。各々バックパックをおろして、自分の寝床を設営し始める。

このキャンプサイトの周りには、番犬なのか、10匹以上の犬たちがいた。

すべてが一度に来るわけではなく、数匹ずつ、交代するように焚き火の見回りに来る。

最初は距離を保ちながら、様子を伺っている。

愛想はいい。でも少しずつ、確実に距離を詰めてくる。

人間みたいだ、と思った。

礼儀正しいやつもいれば、積極的に近づいてくるやつもいる。

中でも、だいちゃんの周りにはやけに犬が集まっていた。

コスタリカからずっと同じ服をきている彼の香りは犬に好かれるタイプなのかもしれない。

このキャンプサイトは、標高3,100メートルほど。

焚き火で買ってきたピザパンやトルティーヤをEvernew Ti blank B5で温める。

暖かいピザを山で食べれるなんてなんて幸せなんだ。

ピザとともに酒が進む。焚き火の火ってずっと見ていられる。

車で一気に上がってきたこともあって、
ここで初めて、空気の薄さに気づいた。

標高3,100でのハンモック泊

その夜は、ハンモックで眠る。気温は0度付近。

装備はEno supersubにEE 30Fを装着。

横になっても、なかなか呼吸が落ち着かない。

息が浅い。無意識に、深呼吸を繰り返している。

気づけば、2時間くらいそうしていた。まったく眠れない。

このままの状態で、明日登り切れるのだろうか。

そんなことを考えながら、寝ているのか、起きているのか分からない時間が続く。

気づいたら、起きる時間だった。

早朝からの動き出し

ゴソゴソと、周りの動き出す音が聞こえてくる。

暗闇の中、ヘッドライトの明かりひとつで、撤収を始める。

4時半頃にはパッキングを終えて、登り口に立っていた。

そのとき、気づいた。犬が、3匹いる。

昨日のキャンプサイトにいたやつらだ。

なぜか一緒に歩き始める。

このあたりはコヨーテも出るらしい。遠くの音に反応し、遠吠えをしているのか仲間達を予備集めているのかわからないが、未開の地では心強い。

どこまで一緒に来るのだろうかと思いながら、歩き始める。

1匹、足を怪我しているやつがいた。

大丈夫なのかと思いながら、自分も足を進める。

標高4,000メートル付近まで来た。

真っ赤に燃える太陽が、岩肌を照らしている。

気づけば、3匹いた犬たちは1匹だけになっていた。

しかも、あの足を怪我していたやつだ。

相当足腰が強いし、
この高さにも慣れている。

自分たちのペースに合わせながら、
ときどき振り返って様子を見てくる。

いいやつだな、と思った。

犬と一緒に登るのも、悪くない。

標高4,000mでの異変、これが高山病なのかもしれない

 

見晴らしのいい場所に出た。

岩に、サインがある。

そういえば、一年前に大阪のお客さんがUFOを見にメキシコへ行ってきたと言っていたことを思い出す。

誰が見てもわかるUFOのマーク。

こんな場所なら、来てもおかしくないか、と思った。

そのあたりから、少しずつ身体の様子が変わってきた。

 

胃が気持ち悪い。

胃酸が上がってくるような感覚。

食欲はまったくない。

心拍数を見ると、180近くまで上がっている。

「あ、これが高山病か」

と思った。

あと500メートルで頂上。

ここでやめたら、もう二度と来ないかもしれない。

そう思うと、
吐いてでも登りたいという気持ちが強くなる。

あと500mのしんどさ

少しずつ、距離を詰めていく。写真を見返すとだいぶ目がイっている笑

森林限界を越えて、景色は岩だけになる。

遠くには、5,000メートルを超える山が見える。

呼吸の大事さを、こんなに感じたことはなかった。

ようやく、頂上が見えてきた。

犬も、まだ一緒にいる。

メキシコの山で、初めて4,000メートルを超えた。

そして、初めて高山病になった。

うおちゃんより、自分が遅く、けろちゃん、だいちゃんも心配してくれてるが

ニヤニヤしている笑自分が弱音担っている姿をみるのは初めてなのだろう笑

自分でも驚くほど、弱っていた。今までで一番しんどい登山だ。

4,500mで見える世界

ようやく登頂した時に見えた景色はうっすらと覚えている。

どこまでみても空と大地の境界線が一直線に見える。

こんな遠くまでひらけて見える。地球ってすげぇ〜


遠くに5000mを超える山が見える。山と山を繋ぐような縦走ばかりだったが、このような高度を上げる登山もやってみたいな、やっている人の気持ちが少し感じれた。

身体が冷えないようにSOLのエマージェンシーポンチョをかけてくれたのは嬉しかった。

高山病以上の経験

 

高山病はしんどい、でもこの経験を通して見えない景色も見れた。仲間たちの優しさも感じれた旅であった。海外登山での高山病対策もしっかりとしないといけないなと感じれた。何事も人体実験でチャレンジから多くの学びがたくさんある。今回の旅でまた色々と学びの多い時間を良き仲間たちと共有できた。

旅の仲間っていいな。だいたい、いつも一人旅だったけど、仲間となら時間、見える景色、感情を共有できる。

海外トリップまたどこか行きたくなるな。夕日の色が違って見える。

またカメラも勉強しよう。