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北アルプス漫遊記 〜後編〜 2025-10-27
週刊まつもと、北アルプス縦走の後編です。
憧れの伊藤新道も歩いたことだし、満喫満足の4日目を過ごした。
なんだか、この縦走に一区切りつけるかのような雨が降り続いている…。
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・5日目
なお降り続く雨。
さらに雨足は強くなる予報だ。
濡れたくないなということに加え、足止めの理由は晴嵐荘の居心地が良すぎるから!
山にいることを忘れそうになるくらいの、なんというか…おばあちゃん家にいるような安心感。笑
小屋番さんの人柄も良く、この場所、人との出会いは嬉しかったので、また絶対に訪れる。
長居してしまったが、ようやく重たい腰を上げたのは10時ごろ。
『行ってらっしゃい』と明るく見送られ、元気にスタート。
MOONLIGHTGEARのD.D.を上下着用。
湿度が高く、風抜けが悪い樹林帯でもサラッと着れる質感とシルエット。
Tシャツ、短パンの上からでも嫌なベタつきがないから着続けることができ、風が強い時のシェル代わりにも着るほど多様した!

しばらく歩くとトンネルが現れ、長く、暗く、冷たい風が不気味な雰囲気。
まだ、急登を登っている方がマシだと思うくらい。笑
いくら進めどいっこうに出口が近づいてこない感じは、世にも奇妙な物語を連想させて、鳥肌がとまらなくなる…。

高瀬ダムを通過し、七倉山荘まで舗装路を歩く。
ここで自動販売機を見つけてしまい、仕方なくコーラを2本買い。
1本は気づいたらなくなってしまい、もう1本は水と一緒に担ぐことにした。

七倉岳登山口からまた登る。
急な上りが続きコーラを担いできたことに後悔するが、もう手放せない。
山頂で美味いコーラを飲めることを必死にイメージして頑張る。
進んでは、休憩の繰り返しで、この長い登りは本当にきつかった!

さらに、追い討ちをかけるように雨風が体にムチを打つ。
これが自然の脅威なのか…。
冷えた体にわざわざ運んできたコーラを流し込むが、さらに凍える。笑
山奥にひっそり佇むような渋い印象を受ける船窪小屋で受付を済ませて、そそくさとテント場へ。
温かい食べ物を体に入れて休む。

今回のクッカーセットは、バーゴのボットにファイヤードラゴン。
ボットでふやかして食べていたのですが、20分待っても熱々のご飯。
この冷めなさがボットってすごいよな!
※ルート変更
晴嵐荘〜七倉山荘〜船窪小屋
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・6日目
寒い‥。
ペラペラになったマットはもやは無意味。
なんか、三俣山荘あたりからこいつ怪しかったんだよな!
とにかく、着ていないものは全て身体の下に敷き込んで、我慢して目を瞑る。笑
いつもなら削っているインサレーション(OMMのマウンテンコアスモック)を入れといて助かった!
24時間着続けられるCOREはやっぱり安心。
結局、全身COREマンになっちゃうんですよね。

朝日がじんわりと身体に染み込んでいく。
『あったけーーー!』

朝露の猛攻、ブルーベリー畑、岩の岸壁と面白いルートを越えると目の前に現れる、後立山連峰の主峰たち。
『かっこよすぎだろ!』
とにかくでかくて、綺麗で、どこまでも続いている稜線を胸いっぱいに堪能。


乗越山荘では山荘に駆け込み、コーラを注文。
まいったな〜、味をしめちゃった。

向こうかわに見えている立山連峰も気になって仕方がない。
また、次回かな。
以前の日帰り北アルプス山行をした時の記憶を辿りながら、種池山荘にお邪魔することに。
今回は、ここまで自分1人の足で歩いてきたんだなと少しだけ感傷的になる。
あの日、爺ヶ岳に立ち見ていた山々。
その、奥にはどんな体験が待っているのかと考えるだけでもワクワクする。

が、想定外の事態。
泊まる予定だった冷池山荘のテント場がすでに満員らしく、さらに週末は予約制になっている。
イレギュラーな山行が続いていたので、ここまで確認する余裕がなかった。
無理も承知で電話してみると、追加料金を払えば泊まれるとのことだったのでここは快諾。

ギリギリ1張だけ立てれそうな場所が残っていて無事に設営して安堵。
今回選んだのはHyperlite Mountain Gear MID 1。
長い山行だったので、保水しないDCF生地で、蚊帳とフロア付きで476gという圧倒的軽さ!
さらに、天候によってバスタブ高を調整できるので天候の変化が激しいアルプスでも安心。
でも使っていて一番良いなと感じたのは、外の風景が透けて見えたり、気持ちの良い風を感じたり、アルプスの香りを感じれるところ。
”地球も生き物”
その鼓動に耳を澄ませ、自然をそのままに感じれるところが好きなんだよな!

あれ?ヘッデン消し忘れたっけと勘違いするほどの眩しさ。
夜中、目を覚ますと大きいお月様が浮かんでいた。

『綺麗だな〜。』
※ルート変更
船窪小屋〜蓮華岳〜針ノ木岳〜冷池山荘
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・7日目
綺麗な朝焼けが見れるんだけれど、行先には不穏な分厚い雲がかかる。

真っ白に包まれた八峰キレットを超えて、小屋で一息。
晴れていたら面白そうなんだけども、視界が悪く恐怖心も薄れる。

今回の冒険のハイライト!
一瞬、一瞬の雲のかかる変化も相まって、目の前に聳え立つ山塊がとにかくイケてる!
時間も忘れて、見入ってしまう。
頂上では、雲の上の世界が広がっていてとても神秘的。
今日、この瞬間にこの場所に立てたことが巡り合わせかもしれない。
”五龍岳”


相変わらず吹き荒れる風。
唐松まで行ってもいっこうに回復しそうにない。
この天候で経験のない不帰嶮に挑むのはリスクを伴いそうだったので泣く泣く断念し、八方池方面に下山する判断に。

しかし、下から見ても生き物のようにうねうねしている不思議な雲。
正しい判断だったなと自身に納得させる。

なんだか、見たことのある景色が広がる懐かしい白馬村。
チャリで爆走したあの夏が恋しい。
ここに下りることになったのも運命かな。

完結。
かと思いきや、まだ終わっていなかった。
2日残っているので、中央アルプス行けるんじゃないかと思い立ち、電車に揺られながら山行計画を練り直す。
・8日目
松本駅〜駒ヶ根駅〜桧尾橋バス停〜檜尾岳〜檜尾小屋
・9日目
檜尾小屋〜宝剣岳〜木曽駒ヶ岳〜上松駅(下山)〜名古屋空港

帰りの飛行機も間に合うし行けるな!
松本で、初日に訪れた温泉とネットカフェにまたお世話になることに。
やっぱり、会員登録しておいてよかった!

※ルート変更
冷池山荘〜八峰キレット〜唐松岳〜白馬駅(下山)〜松本駅
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・8日目
始発の電車とバスに揺られて桧尾登山道入口に到着。
ロープウェイが通っているだけあって、登山者は僕入れて2名のみ。
誰もいないトレイルをゆっくり歩くのもまたいい。
森の香りや風の感触、生き物に触れたりと面白い発見がたくさんある!


稜線に出ると雲が残っていた。

テント場の受付を済ませ、街でゲットした焼酎でとりあえずお湯割り。
『あったまる!』

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・9日目
うっすらと色づく空。

テント場を後に歩いていると遠くから「行ってらっしゃ〜い、お気をつけて〜」と叫ぶおじさま。
一瞬、誰に言っているのかなと思ったけど僕だった。
テント場には大勢の人がいたので、手を挙げて合図した。

めちゃくちゃ心地のいい中央アルプス稜線。
ポツンと1人で歩くのもまた感慨深い。
ここ1週間の体験が自身の引き出しの中に整理されていく。

完全に陽が昇ると南アルプスの連なる山々が遥か遠くまで見渡せる。
来年はあっちかな、なんて構想が膨らむ。

木曽駒を後にし、最後の下山道。
あまり人が歩いていないのか、薮藪していて楽しい!


樹林帯を小気味良く進み、人里に下立つ。
近場の温泉は時間的に開いていなかったので、天然の温泉で汗を流す。


お腹が空いていたので目についたローカルスーパーで手作りの味噌カツ丼とコーラを買っていただく。
安いし、美味しい!
しかし、電車の時間を調べると1時間ほど余裕があるので、駅前の定食屋に入ることに。
海鮮丼ラーメンセットとわんぱくすぎるオーダー。
吐きそうなほどに満腹で電車に乗るのもやっと状態。笑

満腹感と心地よい揺れで意識をなくし、車掌さんに起こされる。
ちょうど、乗り換え場所だったのが救い。

無事に名古屋空港に着き、漫遊記は完。
次のアルプス山行も楽しみだな~!