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福岡の里山を歩く 2026-03-08
MLG福岡店 2月のフィールドワーク
福岡の山といえば、くじゅうや阿蘇を思い浮かべる人が多いかもしれません。
もちろん、あのスケールの大きい山々は本当に最高です。
ご存知の方も多いと思いますが、福岡の街のすぐそばにも面白い山がたくさんあります。
街から車で30分〜1時間。仕事終わりでも、休日の朝でもふらっと行ける距離に、
静かな尾根や気持ちのいい森が広がっています。
福岡の里山の面白さは、街との距離が近いこと。
山で遊んで、そのまま街に戻ってご飯を食べたり。
夜は山で泊まって、朝そのまま仕事に向かうスタイルも可能。
山と街、どちらのフィールドも自由に行き来できる。
そんな遊び方ができる環境は、とても恵まれているのかもしれません。
まだあまり知られていないルートや、泊まれるスポット。
「このギアでこんな遊び方ができる」という発見。
もっと多くの人に知ってもらえたら嬉しいですし、
何より僕たち自身も、まだ知らない場所を歩いてみたいと思いました。
そんな理由から、2月は福岡の里山を歩いてみることにしました。

全部歩いてみよう
きっかけは、何気なく開いた山と高原地図でした。
地図には、知っているルートもあれば
「ここどこだろう?」というトレイルもたくさん載っています。
「まだ歩いてない道、結構あるね」
そんな話をしていたとき、ふと思いました。
もう全部歩いてみたら面白いんじゃない?
僕がそう言うと、松本くんは少し笑って
「そんなの余裕ですよ」と軽く返してきました笑
こうして、山と高原地図に載っている福岡周辺のトレイルをできるだけ歩いてみる
という、シンプルだけどなかなか終わりが見えない計画が始まりました。
実際のフィールド
今回僕が歩いた山域は主にこのあたりです。
犬ヶ岳周辺

静かな森が続く山域で、人も少なく深い山の雰囲気が残っています。
犬ヶ岳や求菩提は歩いたことがある人も多いと思います。僕が今回歩いたのは笈吊峠から茶臼岳の方へ。
小屋ヶ岳、経読岳周辺、耶馬溪方面へ続くルートを散策。人が歩いた痕跡はあるものの下山するにつれ静かな山域でした。
茶臼からの眺めは特に印象的でみやこ町や中津市、英彦山まで見えます。
英彦山

修験道の歴史が残る信仰の山。石段や古い道が多く、人と山の関係を感じる場所です。
地図に載っていないルートも多く、植生も他の山域とは少し違う独特の雰囲気をまとっています。
表も裏も行っているのですが北岳に向かい、中岳を通り下宮まで下山、そこから鬼杉に行きました。
このルートが今回の旅で最も好きなトレイルです。信仰と森の時間を辿るルート。下宮は山へ入る前に祈りを捧げる入口で、ここから神域が始まる。

森の奥には梵字岩が現れ、修験道の祈りと修行の痕跡。さらに進むと山を守る祠、大南神社が静かに佇んでいます。

そして最後に現れるのが樹齢約1200年の鬼杉。巨木の前に立つと、英彦山の森が積み重ねてきた長い時間と信仰の気配を感じました。

古処山
特別天然記念物のツゲの原生林が広がる独特な山。
山頂周辺は穏やかな森に包まれていて、歩いていると時間の流れがゆっくりになるような感覚があります。

馬攻めの広場からだんごあんまで降るルートは九州自然歩道とは違った雰囲気で古処山を楽しめます。
松本くんと歩いた宝満山〜三郡の裏側の話は、
また別のブログで書こうと思うので楽しみにしていてください。
歩いて気づいたこと
歩いていると、里山には人の歴史が残っていることに気づきます。
尾根道は昔の生活道だったのかもしれません。
石垣や古い作業道が突然現れることもあります。
そして里山は、分岐がとても多い山でもあります。地図には載っていない道もたくさんある。
少し気になって入ってみると、思いがけない尾根につながっていたり。
植生も面白く、場所によって森の雰囲気が変わり、同じ山域でもまったく違う景色が広がっています。
少し下れば沢が現れ、水の音が近づいてきて。
湿った土の匂い。落ち葉が重なった森の柔らかい香り。沢沿いでは、冷たい水の匂いが空気に混ざる。

深い森の中を歩いていると、どこか遠くの山に来たような感覚になりますね。
夜、ハンモックを張って森の中で過ごしていると、昼間には気づかなかった山の気配が現れる。
風で枝が揺れる音。そして森の匂いが少し濃くなる。

街からそれほど離れていないはずなのに、空を見上げると星が思った以上に多いんです。
暗い森の上に、静かに広がる夜空。泊まってみて初めて、この山域の夜の静けさを知ることができました。
高山とはまた違う、地形と人の営みが混ざり合った山。
それが里山の面白さなのかもしれません。
ギアの話
こういう探索をしていると、改めてUL装備の良さを感じました。
装備が軽いと、気になる分岐を気軽に歩いてみようと思える。
犬ヶ岳周辺では山頂付近にテントを張れそうなスペースもありましたが、この季節は風が強い。
沢沿いであれば水も確保でき、風も避けられる。なのでこの山域ではハンモック泊にしました。
バックパックは PA'LANTE alpine pack。
33Lの細身の形は倒木が多い場所や、細い沢を何度も渡渉するような山域でも取り回しが良い。
今回はギア自体が少なくコンパクトだったため、パッキングの半分くらいは食料でした。
それでも放り込むようにパッキングしても背負い心地は崩れない。アルパイン用なんだけど
マルチに使えるバックパックだなと!
さらにこの旅で改めて好きになったのが UNfake Pants。
登山口のインとアウトが違った今回は公共交通機関を使いました。
バスや電車で登山口へ行き、下山後は違う街へ行く。
このパンツは街中にいても自然な見た目。
というより、普通に格好いい。生地感や肌触りも気に入っていますが、
特にシルエットが好きなんです。
控えめに言っても一年のうち300日は履いているんじゃないか、というくらい履いています。
今回の旅では山と街を何度も行き来しましたが、一本で過ごせたのは UNfake だからだと思います。

この旅のまとめ
福岡の里山は、ある程度は知っていたつもりでしたが、まだまだ知らないルートがたくさんある!
それでもサクッと行けて、すぐ帰れる距離に登山道があります。
そして一泊もしやすい環境。ビギナーから経験者まで、それぞれの遊び方ができる山だと思います。

今回の山行で、まだまだ知らないエリアや遊び方があることも実感しました。
これからも福岡の里山での遊びを、少しずつ探求していこうと思います。