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OMM JAPAN 2024 KAWAZU 初出場 静岡県河津町での2日間 2024-11-22
こんばんは。しのぴーこと篠崎です。
ブログでは初登場かと思います。つたない文章ですが、つらつらと書かせていただきますので温かい目で読んでいただけますと嬉しいです。
よろしくお願い致します。それではどうぞ!
初出場のOMM JAPAN 2024 KAWAZU
今回初のOMM JAPAN 2024 KAWAZU に出場しました。
OMM JAPANは毎年日本の異なる山岳エリアで開催され、11回目の開催地は2014年のOMM JAPAN第一回目の開催地「東伊豆」に隣接する「静岡県河津町」が舞台でした。
河津町の山域は、太平洋を望む絶景、そして多くのわさび畑など、美しい自然が広がっています。
今回、私はスコアロングにエントリー。ノマディクスチームでスコアの出場は私だけでしたので、その魅力をお伝えできれば幸いです。
レースが終わったあと宿にてストレート出場同士ですぐに反省会をしているのをみて羨ましいなと思ったので、スコアロングの皆様、是非大阪の店頭にて反省会をしましょう笑
OMM(The Original Mountain Marathon)
自然環境の中で地図とコンパスだけを頼りに、山岳地帯を駆け回り、制限時間内に地図に記載されている複数のCPを巡り点数を競います。
スコアコースとストレートコースの違い
地図を見ながらCPを探しポイントを取っていくのには違いはないのですが 以下のような違いがあります。
- スコアコース
制限時間内で回ったCPの合計得点を競うロゲイニング形式のレース。
正確なナビゲーションと自由な選択の中からどのCPを回るかなどの作戦が鍵となります。
※公式サイトから引用:https://theomm.jp/pages/omm-japan-2024-kawazu
- ストレートコース
CP(チェックポイント/コントロール)を指定された順番に回りその所要時間を競うオリエンテーリング形式のタイムレース。CP間のルートチョイスが勝負の鍵を握ります。また一定の時間で完走できる体力・技術が必要です。
※公式サイトから引用:https://theomm.jp/pages/omm-japan-2024-kawazu
私の出場したコースはストレートと違いCPを巡る順番は自由で、地図を見ながら自由にルートを選び、いかに効率よくポイントを取って行くかが肝になります。
OMMスコアロング1日目
OMM JAPANスコアロング1日目、初めての出場ということで、スタート前は独特の緊張感がありました。「本当にやり切れるのか?」という不安がこみ上げてきて、心の中でいくつものシミュレーションを繰り返し考えてました。
そんな中、バディと合流した瞬間、気持ちが少し軽くなり、安心感がじんわりと広がっていきます。
「二人でならなんとかなりそう」そんな思いが芽生えます。
ですがイベントセンターからスタート位置までの15分間が唯一の作戦会議の時間。
焦る気持ちを抑え、限られた時間の中で、バディが撮っておいてくれた前夜祭で張り出されてた地図の写真を見ながら大まかなルートを確認しつつ、ポイント選びの戦略を話し合います。
そしてスタートラインに立つと、「本当にスタート直前じゃん!」と驚き、手にした地図を広げると、目の前に広がる複雑なルートに圧倒され「これ、たどり着けるのか?」と再び不安が再び襲ってきました。
まずは地図上の近くのチェックポイント(CP)に目をつけ、「まずはここを取って、モチベーションを上げていこう!」と決めると自然と気持ちが前向きになります。
近場のCPを手堅くゲットしたあと、地形を確認しながら取りやすそうな次のポイントを選びました。
「自信をつけるためにも、まずは確実に」とバディと確認し、次のCPに向かいます。
順調に2つ目のポイントもゲットして気分も上々。「よし、この調子でいける!」とお互い笑顔を見せながら進んでいきました。
前半で落とす行動食
そんなとき、ふとバディが行動食を取り出し、エネルギー補給を始めました。「今回はこのジップロックに大半の行動食を詰め込んできた!」と言い、カンパンを恵んでくれました。
気合が入っているのが伝わってきて、なんだか笑いがこみ上げてきます。
ところが、しばらく歩いていると、バディがポケットから行動食をうっかり落とし、その場で少し固まってしまうハプニングが。
思わず「えっ、大丈夫?!」と声をかけつつ、何とも言えない空気と不安が胸に広がり、二人で笑いながらも妙な緊張が走ります。
限られた時間の中探すも、大きいはずのジップロックが見つからず僕の買いすぎた行動食を分けながら進むことに笑
後半で落とす地図
レースの後半、少しずつ体力が削られ始め、足も重くなってきたころ、急登が目の前に現れました。ここを越えれば次のチェックポイントが待っていると気合を入れて登り始めたのですが、ふと後ろを振り返ると、バディが険しい表情でポケットを探り、焦った顔で立ち止まっています。
「どうした?」と声をかけると、「地図が…ない!」と返ってきました。
疲れもあって手元が滑ったのか、登りの途中で地図を落としてしまったようです。レースが続く中でのこのアクシデントに、緊張感が一気に高まりました。
バディと一緒に辺りを見渡し、さっきのルートに少し戻って地図を探します。疲労で足が重く、正直なところ「またこの登りを下るのか」と思うと気が遠くなりそうでしたが、少し戻って探すも大きいはずの地図が一向に見つからない。。。
改めて気を引き締め直し、「最後まで気を抜かずにいこう」とバディと確認し合います。レース後半戦、体力も限界に近い状態ですが、気持ちを新たに再び山を駆け登っていきました。
このハプニングを乗り越えたことで、お互いの信頼もさらに深まった気がしました。
アクシデントも含めて、1日目はまさに「挑戦」の連続でしたが、少しずつ山に慣れ、バディとの絆も深まり、順調にCPを取ることができました。
OMMスコアロング2日目
2日目のスタートから早々に、目の前に立ちはだかったのは、いばら道。
地図上ではなだらかなルートに見えた場所が、実際には藪に覆われたトラップのような道でした。
そのトラップの先には地図上に記載のないブロック壁や、進入禁止の匂いをただよわせる柵が行く手を阻みます。
バディと協力しながら枝をかき分け進むものの、何度かルートを見失い、「これ、どっちが進行方向だ?」と迷子状態に。
早々に体力を消耗しながらも、ようやく林道へ抜け出したときの達成感は格別で、さっきまでの緊張感から開放され少し笑える余裕も出てきました。
OMMならではの、自分では見つけられない絶景ポイント
苦戦の後にたどり着いたのが、太平洋が見渡せる絶景ポイント。ここでは風が心地よく、青空の下で広がる山々のパノラマに思わず見惚れてしまいました。
「もう少し休んでいこうか」とバディと話し、少しの間その景色を堪能しました。
競争の緊張感から解放される、静かで贅沢なひとときでした。
OMMで一番興奮した行動食
クラシックスタイルの行動食センスがたまらない。この時のために隠し持っていたと言わんばかりのドヤ顔。塩気の絶妙な組み合わせが、疲れた体に染み渡ります。
「これ、最高だな」と二人で笑い合いながら食べると、体力だけでなく気持ちもリセットされた気がしました。
また、不思議なことに何度も向かい側から遭遇する二人組がいて、すれ違っているはずなのに「また会いましたね」と冗談を言い合うように。
こうした小さな出会いや交流が、長い道のりの中での貴重な心の支えになりました。
身に覚えのあるお客様、ありがとうございました。笑
OMM開催地、河津町で採れるズガニのカニ汁
制限時間ギリギリになっても走っていたので。ゴール地点が見えたときは、体も足もヘトヘト。それでも、達成感と安心感で胸がいっぱいになります。
そして何よりのご褒美は、ゴール後に振る舞われた温かい「ズガニのカニ汁」。河津川の秋の味覚のズガニは茹でると真っ赤になるのが特徴で、体にじんわり染み渡るこの一杯が、疲れ切った体を癒し、OMMの全てを締めくくる最高のエンディングでした。
自分でルートを決めているはずが地図に歩かされているような感覚
等高線や尾根、谷を確認しながら、取りやすそうなルートを選び、自然に触れ合いながらCPを巡ると、まるで「ここからの景観が良いよ」と河津町の素晴らしさを地図に提示されているかのようでした。
例えば、ポイントの低いCPは何故か圧倒的に展望が良く、ポイントが低くても行っておいてよかったと思える絶景に出会えたりもしました。
バディと2日間を過ごし、自然と「OMMらしいルール」も
共に過ごす時間が長くなってくると、行けそうと思う道も似てきます。
- 藪を漕ぐのがOMMだ
- 巻いて通るな、直登していけ
- 標高を下げてまた上がるなら、トラバースしろ
どこからか出てくるのかわからない自信も、不思議な体験でした。
OMMを通じて河津の自然の素晴らしさをじっくり味う
OMMを通じて河津の自然の素晴らしさをじっくり味わい、すっかり河津町のファンになり レース後には、またプライベートで訪れてゆっくりと歩きに行きたいと思っていました。
同じように感じた出走者の方も多いのではないでしょうか?
OMM JAPANに初めて出場し、河津町の自然とその魅力に触れたことで、今まで以上に山への情熱が深まりました。
今年の経験を通して感じた自然の美しさや、バディと共有した瞬間は忘れられない思い出となり、来年もまた挑戦したいと強く思っています。
OMM JAPANの舞台が次はどこに決まるのか、どんな新しいフィールドで自分を試せるのか、今からワクワクしています!
最後に、OMMを支えてくださった地元河津町の皆さま、運営の方々、ボランティアスタッフの皆さま、そしてレース中に励まし合った出場者の皆さんへ、心からの感謝を申し上げます。
皆さんのおかげで、素晴らしい時間を過ごすことができました。
本当にありがとうございました!