UNHALFDRAWING
リサイクル・ポリエステル・デニムチューリップハット
チューリップハットはヒッピー時代のマストアイテム。自由の象徴である。
Bézier 13見在はレトロのようでしっかり2022年を感じるティアドロップだが 古着からもう一度糸を抽出して作られたBRINGの再生ポリエステルのデニムを使ったこのハットも現代のスタイルに不思議と似合う。
アイコン的にかぶられるハットだが意外に使い勝手も良い。トップから滑り台のように雨が落ちやすく 芯がないのでくしゃっとザックに雑多に入れ込める点で旅に向いている。角度によって目線が隠れやすいのがチューリップハットの良いところ。
八つ墓村の金田一耕助のように旅で誰かに出逢ったら くしゃっと帽子を脱いで明るく挨拶をしていれば道中の人の人情に出会いやすくなること間違いなしである。
UNHALFDRAWING 千代田高史
TRAVEL IS HOME『旅を栖とす』というテーマで、江戸中期から末期頃まで庶民がしていた旅支度をトレースし、衣装や道具を現代版に差し替える試みで幾つか商品を用意した。旅ゆけば三度笠とチューリップハット。
『てなもんや三度笠』が朝日放送TBS系列で放送されたのは六十年前の1962年のことだ。個人的なことだがてなもんやとぼくは同い年ということになる。
主人公は馬面の渡世人あんかけの時次郎(藤田まこと)とかん高い声の小坊主珍念(白木みのる)。『東海道中膝栗毛』の弥次さん喜多さんを模していて、二人は道中様々な事件に遭遇する。
コメディゆえ時代考証なしで荒唐無稽なところもあるが、歌舞伎や文楽、能のように観れば構わないのだ。本来旅は時間や空間にとらわれないほうが良いのかも知れない。
「あったり前田のクラッカー」「許してチョーダイ」「キビシーッ」など大人も子供も広く知られる流行語を生む。
財津一郎の「キビシーッ」は、つのだじろう原作のテレビアニメ『ピュンピュン丸』(1967-1970)の主題歌にも使われた。そしてベジェ13開発のきっかけとなった『淋しいのはお前だけじゃない』(1982)で財津一郎は、西田敏行の敵役ヤクザの大親分を好演している。
さて三度笠は流石に使えないので、リサイクル・ポリエステル・デニムでチューリップハットを作った。チューリップハットといえば『できるかな』(1967-1990)のノッポさんだ。彼は流行語を作るどころか喋らない役を演じ、相方のゴン太くんと旅を続けた。
UNHALFDRAWING 立沢トオル
SPEC / 商品スペック
サイズ | 高さ(cm) | 頭周り(cm) | ツバ※最大幅(cm) |
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XS | 22.5 | 約56 | 75 |
S | 24 | 約62 | 79 |
COLUMNコラム
綿のデニムとは全然違う柔らかさと生地の透湿性の良さで かぶっていて蒸れないことに驚くはず。
これで見た目はインディゴのデニム、端切れの糸の感じも 本物のデニムと遜色ないので被っていく上での味の出し方も楽しめます。
単体のスタイリングも楽しいですが 旅人の気分が上がるのでぜひ超撥水風呂敷の道中合羽や羽織者と一緒に使ってもらいたい。 一気に昔の旅人感が出ますよ!
writing / Chiyo