アルプスと車中泊旅〜episode1〜 2024-08-05

こんにちは。
MLG大阪の中土です。

今回は、2022年のお盆休みに友人とアルプス界隈で車中泊をしながら、天気がいい日は山をテント泊や日帰りで歩き、天気の悪い日は街をぷらぷらしながら過ごした夏休みの記録。

お盆休みは毎年、天気予報と睨めっこ。



天気がいい年は長期縦走を計画してワクワクできるけど、台風が直撃したり天候が悪いとなかなか山に行く気になれない。せっかく長い休みなのに…

そんな時に、アメリカの友人が、お兄さんと車中泊をしながら山を日帰りや、テント泊をしながらハイキングとトリップを楽しんでいると話していたことを思い出した。

今までアルプスを歩きに行く時は、早朝から山に登り、下山後は温泉に入ってサクッとご飯を食べて帰路に着く。

ぜんぜん山の麓にある街を楽しんでいないではないか。

天気が悪い日は山に行かず、街を楽しみ、天気がいい日は山に登る。



晴耕雨読ならぬ青山雨街で旅を楽しむことにした。
その旅の道中で素敵な出会いもあった。

今回は2回に分けて書こうと思います。

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episode1】夏休みday1〜2
朝日岳と三俣山荘図書室

episode2】夏休みday3〜4
信濃大町ぶらり旅と南アルプス鳳凰三山日帰り

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【夏休みday1】
2022.8.11-12
蓮華温泉登山口〜小蓮華山〜白馬岳〜雪倉岳〜朝日小屋

お盆休み、山に行く以外特にやることを思いつかなかったので、同じく山に行くこと以外やることのなさそうな高校時代の友人Kに「お盆休み全部山行こう」と連絡すると「ありやな」と返事がきたので、8/11〜8/17はアルプス界隈を車中泊しながら天気良さげな日は山に登ることになる。

7月末ぐらいにそろそろ山の計画を立てようかとネットで調べると、お盆休み期間中のテント場はほぼ予約が埋まっていた。あかんではないか。

当時はまだコロナが騒がしかった。今思うとそんなこともあったな〜と思う。


とりあえず、予約のいらない朝日小屋のテント場で寝るプランでコースを考える。その後は天気の様子見ながら行けそうなところ行こうと行き当たりばったりスタイル。

お盆休み1週間くらい前に高校時代の友人Hから「お盆休みどっか山行く?」と連絡がくる。計画を伝えると前半は参加できるとのこと。

直前の天気予報では色々不安で山域変える?という話も出たが、なんとかなりそうなので朝日岳へ



5時半ぐらいに蓮華温泉を出発。樹林帯を歩いてる最中は曇り空、ときどき雨。あかんではないか

7時過ぎぐらいに稜線に出たぐらいで天気がよくなってきて、なんかいける気がしてくる。


8時ぐらいに青空と雲のバランスがいい感じで、3人ともニヤニヤしながら稜線を歩く。Hが「この景色見れたらもう満足や」と言う。



まだまだこれからなのに。


8時半ぐらい、小蓮華岳あたりから曇ってきて、ついでにピストンで登った白馬岳はほぼガスの中でときどき青空は見えたが眺望はなし。



「ついでに登ってきたような奴に見せる景色はないわ」

と言われたような気がする。また今度本命でアタックしよう。

白馬岳から雪倉岳は晴れたり曇ったり、風が吹いたり吹かなかったりで、温冷交代浴みたいな感じで気持ちよく歩けた。




途中、避難小屋の前にいたおじさんにそのベストいいの?とOMMのコアベストについて聞かれる。最高だと答えると、ふーん、その靴は見たことない、何?と質問が次から次へと出てくるし、すごく話が長い。曇ってて風も強いし、歩き続けるためのレイヤリングだったので、停滞してると身体が冷えてくる。さすがにこれ以上はあかんではないかと思い、話を無理矢理終わらせる



天気よければ初日に朝日岳登っちゃおうと話していたが、ほぼ一年ぶりに山に登るHがバテ始めたのと朝日岳はガスってたので水平道を歩くことに。⁡⁡水平道は太陽ギラギラで暑いし、そんなに水平ではなく、地味にアップダウンがあってしんどかった。⁡

14時くらいに朝日小屋着



各々好きな場所にテントを張る。場所がバラバラだったので、道中に仲良くなった人たちに「ケンカしたの?」と心配される。
⁡⁡


15時から小屋で炊き込みご飯が販売されていたので、ビールを飲みながら食べる。明るいうちから山の上でビールを飲みながらダラダラする時間はしあわせだった。

お花畑に囲まれたテント場で居心地がよかった。お盆休みなのに人もそんなに多くなくてよかった。



暇だったし朝日岳の天気もよくなってきたので、散歩しに行くことにする。Hは疲れたので休むとのこと。


朝日岳から降りてきて、寝ていたHを起こして晩飯にする。スモールツイストがうまかったが、ちょっと物足りず、ラーメンも食べた。

日本海に沈む夕陽を見に行ったが、雲でよく見えなかった。振り返ると山から巨大な満月が見えた。



高いところにいるから月がでかいのかな〜と話していると、Hにただの目の錯覚だと否定される。

Hが言うには、何もない夜空に浮かんでるより、山とか建物とか比較できるものが近くにあると月が大きいと錯覚するらしい。一応、ネットでも調べたが、月が大きく見えるのは錯覚だということは間違いないみたい。ただ、なぜ錯覚するのかはよくわかっていないらしい。

たぶん人間の脳のどこかにロマンチックな何かがあるのだろう。

月を眺めていると寒くなってきたので寝ることにする。

19時半ぐらいに就寝。

【夏休みday2】
朝日小屋〜朝日岳〜蓮華温泉登山口〜外湯巡り
三俣山荘図書室


巨大な満月に満足したからか、2日目はなんとなく日の出のために早起きしなくていいかという感じで、5時過ぎスタート。


歩き始めてすぐ、朝焼けが綺麗だったので早起きしとけばよかったかなと思う。⁡


森が見えてきて見晴らしのいい稜線がもうすぐ終わると思うと、なんだか名残惜しくて、眺めがいいところで休憩しがち。別れを惜しむ付き合い始めたばかりの恋人たちのような、山とのこんな時間がけっこう好きだ。

樹林帯に入ってからのことはあまり覚えていない。思ったより登りが多かった。

9時半ごろ下山。温泉に入るためにまた山を登る。四ヶ所露天風呂があったが、薬師湯と黄金湯だけ入った。三国一ノ湯は名前はなんかすごそうだったけど、1人ぐらいしか入れなさそうだし、登山道のすぐそばでちょっと嫌だなと思ってやめた。薬師湯は眺めがよくて気持ちよかった。



朝日岳では試してみたい道具がいくつかあり、その時のメモが残っていた。

◾️OMMのコアベスト常時着用
朝日岳ではスタートからゴールまでOMMのコアベストを常時着用した。



樹林帯のハイクアップ時も曇っていたからかオーバーヒートする感じはなかった。動き続けていればガスガスの稜線上で風がそこそこある状況でもコアベストだけで問題ない(登山口からガスガスの白馬岳山頂までコアベストだけで行動)。風が強く吹くときはウィンドシェルを着るだけで汗冷えなし。半分樹林帯、太陽ギラギラ、ほぼ無風の水平道を歩いていたときは流石に暑いな〜と思ったけど、たぶん、その条件下であれば、何を着ていても暑いと思う。

OMMコアタイツ



僕は汗をたくさんかくので、夏は基本的におパンツが濡れる。速乾性の下着を着ていても乾くまでけっこう不快。下半身が湿った状態でダウンパンツは履きたくないし、メリノタイツを履くと乾くのが遅くなるというテント場での悩ましい問題がコアタイツで解消した。プリマロフトアクティブが湿った下着の水分を吸い上げでくれているのか、乾くまでの時間が速かった。そして、タイツだけでもかなりあたたかったので、朝日小屋ではレインパンツを履かなくても眠ることができた。

※この当時はCore Boxerが存在しなかった。

◾️KLYMIT Inertia X Lite
僕はサイドスリーパーなので、クローズドセルだけだと肩が痛くてよく眠れないことが多い。なので、エアマットは持って行くようにしている。


⁡⁡
KLYMIT Inertia X Liteは寝袋の背面のロフトを最大限に活かすために構造のため魚の骨のようにスカスカなので、空気を入れるのも抜くのも楽。寝袋の中に入れて使うから、寝返りしまくってもマットから落ちる心配も皆無。見た目からは想像できない寝心地のよさで爆睡できた。

OMMのマウンテンレイドとの相性もとてもよかった

FPマットとかバックパックの背面パットにプラス150gぐらいで、睡眠の質が上がるのなら迷わず持って行くだろう。

僕はFPマットを背面に、足元にバックパックを敷いて寝た。

閑話休題

下山後は昼飯を食べながら、今後の山の計画を話し合う。翌日13日は台風が接近してるとの予報なので、山はやめて街を楽しむことにする。

三俣山荘図書室に行ってコーヒーを飲んだり、スタッフの人にオススメの場所を教えてもらったりしながら、お盆後半をどうするか作戦会議。



Hは朝日岳に満足したし、天気も微妙なので大阪に帰った。

Kと洗濯するためにコインランドリーに行く。綺麗そうなところを選んだが、新しいコインランドリーは至れり尽くせりで洗剤が自動的に投入される。しかも、柔軟剤も入っている。あかんではないか。

結局、古びたコインランドリーで持参の洗剤で洗濯することにする。

洗濯している間に近くのテンホウで夕食を。アルプスの下山後はテンホウ。通し営業で値段も安くボリュームもしっかりあるのでよく行く。



洗濯物を回収して、車中泊する駐車場の近くの公園で明日は山には行かないのでと、好きなだけお酒を飲むことにした。


お酒をたくさん飲んでよく覚えていないけど、高校を卒業してから一緒に山に登るようになるまでのお互い知らない10年以上の空白期間を肴に呑んでいた気がする。


Written by : Yoshihiro Nakatsuchi


episode2へ続く)