VARGO
Titanium Bot XL
ソロ長期山行から宴会まで
トレイル生活のマルチプレイヤー
既存のクッカーの中で異彩を放つVARGOの「BOT」シリーズ。
スクリュー式でパッキンの付いた蓋でギュッと閉めることで液体が漏れづらく、水や食料を運搬することができてしまう唯一無二の存在。
水筒として、コップとして、クッカーとして…想像力次第で1つで何役をも担うのが「BOT」。ボトルとポットを組み合わせた造語からできた、まさにUL精神を象徴するようなアイテムです。
このBOT XLは、従来のシリーズより直径が大きくなり容量は1100mlに。250のOD缶とストーブ、調理器具を見事にスタッキングすることができるサイズでつくられています。
250のOD缶をスタッキングできるクッカーは他にもいくつかありますがストーブや調理器具までスタッキングできるのもはなかなかありません。しかも蓋が外れないのでスタッフサックを使わずともバックパック内でスタッキングアイテムが散乱する心配がないのも魅力!
従来のシリーズの内径96mmに比べて、内径が110mmと大きくなったため、熱伝導率がよくなりお湯を早く沸かせるようになったり、「EVERNEW Tim2」のような柄の短いスポークでも手を汚さずクッカーの底まで掬うことができるようになりました。また、蓋も大きくなったことで、カップやお皿代わりとしてより使いやすくなっています。コンビニのおでんパックを温めて食べる時に本当にちょうどいいサイズ。
メモリも100ml毎についているので(300ml〜900mlの間)水の量を正確に測って2人〜3人前の食事を作ったり、多めにアルファ米やご飯を作り行動食として持ち運んだりも。
蓋内部はシリコン付き。隙間なく内容物をこぼさず目的地まで運べます。火にかける際は裏返して上蓋として使ってください。沸騰まで時間を短縮してしっかり沸かすことができます。
食事を終えた後は水を入れ、ぎゅっと蓋を閉めてシェイクすればパスタソースや味の濃い食事の後もきれいに洗うことができるのも他のクッカーにない魅力。
また、水をこぼさずに運ぶことができるほど気密性が高いということは、食べ物のにおいも漏れにくいということ。大事な食料を野生動物から守るため、野生動物に人間の食べ物の味を教えないためのフードキャニスターとしても使えます。
そしてアイテムとしての面白さだけでなく頑丈性も自信を持って提案できるのがVARGO製品。純度が高くて分厚いVARGOのチタンは焚き火などの強火にかけても歪まず、岩にぶつけても凹まない強さも兼ね備えています。
1Lの容量のオリジナルのBOTが147gに対し、1.1Lの取手付きで156gという重量。+9gで汎用性や利便性が格段に上がっています。
さて、このクッカーは果たして何役こなしてくれるのでしょうか?!
山での生活を更に快適に、そして一つの道具に複数の役割を持たせるULマインドも同時に楽しむ事ができるクッカーです。
SPEC / 商品スペック
COLUMNコラム
夏に北海道の大雪山系を縦走する時に、特に悩んだのがクッカーです。
エキノコックスの心配だけでなく、水場が枯れていると水溜りから水を汲むことになると聞いていたので、浄水器だけでは安全な水を確保できるか不安で煮沸できる装備で行こうと決めました。
小さいクッカーで2L以上の水をちまちま煮沸してウォーターキャリーに移し替えるのは嫌だったし、110のOD缶では燃料が足りなくなってお湯が沸かせなくなったら?
そんな時に出会ったのがBot XLでした。
何世紀もの時を旅するタイムカプセルのようなタフさと気密性の高さのおかげで安心して歩くことができました。
仲間との宴会の時もおでん鍋として使ったり、仁井田本家の小瓶なら2本同時に熱燗をつけることができたりと、こいつのおかげでトレイル生活が一気に豊かになりましたよ!
writing / Nakatsuchi